ペットボトルのキャップ

喉が渇いた。ペットボトルのお茶を自販機でスイカで買う。

いやぁー世の中は便利になったなぁと思い蓋を開けようとするが、開かない。

ペットボトルの蓋が異常に硬いのだと思った。許せない!まったくこんな不良品を売って・・。だが、とりあえず、お茶が飲みたい。どうしよう。

隣の若い女性に、おそるおそるペットボトルを開けてくださいとお願いする。彼女は、鮮やかな笑顔でボトルを受け取ると、いとも簡単に開けてしまった。あぜんとした。彼女からボトルを受け取って、思った。

そうか、私の握力が下がったせいか。会社に苦情の電話をしなくてよかった。お茶を飲みながら、やれやれ握力がなくなったのか。昔から握力はある方ではない。

巷の噂では、握力と寿命は相関があるらしい。握力が強い人は(高齢者)は、長寿ということか。そんなに長生きしなくてもいいけれど、炎天下でペットボトルの水を飲めなくて、死んだら悔しい。もっと運動して握力を鍛えておけばよかった。

今からでも握力は鍛えられるのだろうか。

そうだ、どうせなら、ペットボトルに「握力18キロ以下の人は開けられません」とか、「握力24キロ以上の人用」とか、「握力に自信のある方用」など作ってラベルに貼ってくれればいいんだ。

そうしたら、最初、私は18キロ以下のボトルを買うだろう。蓋を開けてすぐ飲めるし、脱水症にもならない。次には少し鍛えて、20キロ用のペットボトルを買うだろう。スイカで。その次は24キロ用だ。これで、水が飲める。

自分の衰えをモノや社会のせいにしてはいけない。

キッパリと老いがきた。

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