老いについて青年と語る

老いを感じるとき

若者と雑談をする機会があった.「老い」について聞いてみた.26歳のその青年は「仕事柄(医療関係の仕事をしている),高齢者と接する機会はあるのですが・・」と言葉を選びながら続ける.「祖母とか,祖父とは一緒に生活しているのですが,あまり,老いについて深く考えたことはないですね.でも・・」そしていう.「恐怖感があります」「恐怖感?」私はギョッとして繰り返す.しまった.やばいことを聞いたかな.老いにたいして恐怖感なんて,なんてリアクションだ!と半ば,動揺して,青年の言葉を待つ.

彼は真顔で答える「ええと・・・僕,野球やっているんです.ですから,プロ野球選手を小さい頃から見ていて,どんな一流選手もいつか,年を取ると解説者とか監督とかコーチになって,選手としての一線から引退していく・・,そういう姿をみると・・老いることは,年を取ることは,怖いなあと思うんです」

そうか,そういうことか.それも26歳の青年にとっては恐怖なんだな.全く「シンセン」な驚きだった.「若い」「若さ」とはこういうものなんだ.まだ見ぬ身体の衰えに(若い女性なら,美貌が衰える)を憂える,恐怖を感じる・・なんと「シンセン」なんだ.

一方,青年と話している私は,そういう恐怖はない.ふふふふ,「すでにそういう体験をし,経験をし,嘆き,悲しみ,恐怖に悶え」ていた時期は過ぎている.肉体は衰える,身体の機能は衰える,それは受け入れるしかない.その時に,色々な恐怖から解放される.気持ちが自由になる.

社会的な場所で,相手に不愉快でないような服装と化粧で良い.あとは,周囲に迷惑をかけない程度に認知力を保つように軽めに努力をする.

なんと自由なんだ.私!(F)

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